不動産を譲渡したときの課税と特例
住み替えなどで土地や建物を売って利益(譲渡益)が出た場合、所得税と住民税がかかります。所得税や住民税は、普通給与所得や事業所得などの所得を合算して、そこから所得控除額を差引いた課税所得金額に税率を掛けて算出しますが、土地や建物の譲渡所得の場合は、他の所得と区別して計算します。これを「分離課税」といいます。したがって、サラリーマンが土地や建物を譲渡した場合は、給与所得などとは別に、譲渡所得だけを別にして税金を計算することになります。
ただここで、注意しておかなくてはならないのは、譲渡所得には、「短期譲渡」と「長期譲渡」があることです。違いは、土地や建物の所有期間で、譲渡した年の一月一日現在で、5年以内のものを短期、5年を超えるものが長期です。短期の場合は税金がかなり高くなりますから、そのことは押さえておくべきでしょう。
そのうえで、譲渡所得を算出することになりますが、譲渡所得には多くの特例が設けられています。そのひとつが「3000万円の特別控除」です。これは、居住用財産を譲渡した場合、譲渡益から3000万円を差し引けるものです。ですから、譲渡益が3000万円以下のときは、税金はゼロになるわけです。また、3000万円を超えた譲渡益の部分についても、譲渡した年の一月一日現在で、所有期間が10年を超えていれば一般の税率より低い税率で済みます(課税所得金額が6000万円までの金額、所得税10%、住民税4%、6000万円を超える金額、所得税15%、住民税5%)。ただし、この特例は3年に1回しか受けられません。
もうひとつは「居住用財産の買い替え特例」が利用できることです。これは、新しい家に買い替えた場合、前の家を売却した代金のうち、買い替えに当てた額を譲渡益がら差引いて、譲渡所得を計算できるというものです。この場合も、売った家の所有期間が譲渡した年の一月一日現在で、10年を越えていて、一定の条件を満たすことが条件です。また、この特例は「3000万円の特別控除」と重複しては受けられませんので注意してください。
申告は、不動産を譲渡した翌年に所轄の税務署で行います。その際は一般用の申告書ではなく、「分離課税用」の確定申告書を使って別に申告をすることになります。
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